目に見えない放射能汚染は、生存への危機をつのらせます。何かできる方策があれば、少し落ち着いて次の一歩を踏み出せるのではないかと思い、さまざまな資料と、微生物研究者の聞き書きをまとめてみました。

放射能とミネラル・微生物


目に見えない放射能汚染は、生存への危機をつのらせます。手をこまねくしかないという怖れは免疫力を落とし、それだけで病気になりそうです。何かできる方策があれば、少し落ち着いて次の一歩を踏み出せるのではないかと思い、さまざまな資料と、微生物的環境技術研究所の平井孝志先生の聞き書きをまとめてみました。

放射線には、昆布・味噌・玄米が効果的であるとよく耳にします。

長崎で数千人の人達が亡くなられた爆心地で生き残った人達の話です。ある92人の人達は被爆しても原爆症にかからなかったそうです。丘の上のカトリック教会付属病院にいた全患者、全従業員、医師たちでした。(上記の数千人というのは他の付属病院) その人達は、そこの医院長秋月辰一郎医師の厳格な食養法の指導に従っていたからだそうです。

秋月医師は、自分の心臓病を桜沢如一のマクロビオティツクの指導のもとで治した経験から、病院でも食養生を実行していました。医院長が残した言葉で有名なものに「白砂糖は薄められた原爆である」とあります。
「爆弾(原爆)をうけた人には塩(注:天然塩の事、食塩は毒)がいい。玄米飯にうんと塩をつけてにぎるんだ。塩からい味噌汁をつくって毎日食べさせろ。そして、あまいものを避けろ。砂糖はぜったいいかんぞ」 (秋月辰一郎著「死の同心円-長崎被爆医師の記録」講談社)
まだ死ぬはずではない被爆者が白砂糖を食べると、その翌日に紫色に腫れ上がり死んでいったそうです。逆に生き残った人達は、カボチャ野菜入りの八丁味噌汁とすり黒ゴマ塩をたっぷりかけた玄米を食べ続けた人達だったそうです。

それを知った人たちがチェルノブリ原発事故後、被災者に大量の味噌を送られたそうです。
放射能に対する味噌の研究によれば、体内に取り込まれた放射性物質が、味噌を食べることで、約50%対外に排出できる効果があり、被爆後でも同じような効果があったそうです。

民間伝承のように思われる、昆布・味噌・玄米等ですが、放射線医学総合研究所の研究発表によれば、

「ミネラル含有熱処理酵母」は,被曝後投与でも効果があり、特に亜鉛・銅酵母は治療剤としての可能性が期待されるとありました。

ミネラル含有熱処理酵母に放射線防護効果を確認、被ばく後投与でも効果」http://www.nirs.go.jp/information/press/2005/03_24.shtml

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何故効果的なのか、微生物研究者の平井孝志先生にお話を伺いました。

「地球様がなさらんことはしなさんな」「微生物様は神様です」が口癖の平井先生は、命は多様であり、ミネラルも微生物も、多種多様である多元素共存効果の大切さを言われています。

 原始、ミネラルのスープのような海から命が生まれました。ミネラルは何十億年も放射線だらけの地球を生き、無機であるミネラル(岩石)と、有機である微生物が、連綿と命をつないできており、DNAは、その情報を持ち、毒を消す力も持っているので、自分の遺伝子(先祖からの流れ)を信じることの大切さも言われます。

ヨウ素は甲状腺にためられるため、放射線を浴びると甲状腺がんになりますが、なぜ甲状腺にヨウ素がたまるかと言うと、命は海から発生し、陸上生物は、海水中の養分を身につけて陸上に上がったので、生物はヨウ素を欲するのだそうです。

昆布に効果があるのは、甲状腺が昆布のヨウ素で飽和状態であれば、放射線のヨウ素を取り入れる余地がないため、ため込まないで新しく摂取したものを排泄することでバランスを獲得するからと考えられます。

ミネラルは、いわば岩石が散らばって身体にとりこまれたものであり、放射線物質も、もとは鉛等から飛び出したもので、亜鉛、銅をはじめとした多種多様なミネラルの中には、放射線物質を挟み込んで動けなくするキレート効果を持つものが含まれており、ミネラルを沢山摂っていると放射線の害を受けにくいと考えられます。

放射線物質は、急激に体内を酸化させる作用が強く、強毒な体内酸化により、ガン等の病気をもたらすので、抗酸化作用の強い食品を摂ることも有益と言われます。

(注)ミネラルとは、鉄、マンガン、銅、亜鉛、などの鉱物の微量元素のことです。身体を作っている元素の0.04%ほどに過ぎないのですが、種類は43種類に上ると考えられ、それぞれが大切な役割を担っています。身体の70%を占める水を活性化させるのはミネラルの重要な働きです。また、酵素や酵素の女房役のビタミンが働くためにもミネラルが必要です。   
さらに、体内の化学物質や、電磁波までも退治するという、すばらしい働きを持っています。ミネラルは命にとってそれほど重要なものなのです。最初の地球生物は単細胞の生き物バクテリア(細菌)であったと言われています。その生物が餌にしたのは岩盤成分(ミネラル)しかなかったのです!

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身体は、命の運転手であるミネラルを欲しており、亜鉛(=たんぱく質を作る)・マンガン・セレン等の抗酸化ミネラルを酵母が食べて、身体にとりこみます。酵母は身体が大きいのでミネラルを沢山吸収でき、放射線物質を受け止める力が強いと考えられますので、酵母を食していると、放射線物質に強い体質をつくれます。それにミネラル栄養を補給する意味で玄米は不可欠です。

◎放射線汚染が気になる野菜・・・

放射線物質は金属(+イオン)なので、塩素(-イオン)で相殺するため、塩素を含む水道水で洗うか、塩水で洗うのも効果があります。

◎放射線物質に効果があると考えられる食材・・・

昆布を食べ、塩(天然塩)、味噌汁(土の中で育つ根菜類は土中の微生物と長く接しているので具沢山の味噌汁も良い)を食する。

・昆布=ヨウ素が多く、甲状腺への放射線によるヨウ素吸収を防げる
   特に根昆布は、岩に張り付いているので、ミネラル吸収率が高いため、少量でOK。

・味噌=微生物代謝物を長く漬けた発酵食品。乳酸菌も酵母も多い
     腸内細菌を活性化させ、排泄する力を増す。

 *動物の起源は、イソギンチャクのような腔腸動物。腸は第二の脳とも言われますが、脳の運動に必須である神経伝達物質のセロトニンは、その多くは腸内で作成される等、腸内の微生物の一群が、さまざまないのちの働きを司っています。

・大豆=排毒力が高く、体内の放射能物質を体外に出す効果があると考えられます。

「放射線技師のお父さんが、大豆と昆布を多食され、80歳過ぎまで元気だった」と書かれた文章もありました。

<メカニズム>

昆布のヨウ素で甲状腺を飽和状態にしていると、放射性ヨウ素をためることを防げます。
そして、ミネラルを沢山吸収する酵母を含んだ食物(味噌・漬物等)を常用していると、ミネラルが放射線物質を抱え込み、腸内微生物が活発であれば、それを素早く体外に排泄するため、被害を少なくできます。抗酸化力の高い食べ物を食していると、傷ついた細胞の修復力も高く、病気になりにくい身体になります。

<注>

*平成8年【15年前】宝酒造バイオ研究所(大津市)と青森県や医薬会でつくる「糖鎖工学研究所(弘前市)が共同で発表したところでは、昆布やわかめ等の褐藻類に含まれている多糖類の一種「U-フコダイン」に『がん細胞を自殺に導く(アポトーシス)効果がある』・・・。

その時の発表によるとU-フコダイン1gを1Lの水に溶かした液を、培養システム中のガン細胞にかけると4~5日でガン細胞が消滅した。

一方、その液をかけなかったガン細胞は30万個に増殖した・・・即ちガン細胞の自殺作用を、我々地球生物のDNDを通してガンのアポトーシス(ガンの自滅作用)を引き起こすと考えられる ― としている。

*フミン(微生物を沢山含む土壌)は、菌尾たんぱく結合をして病原菌を動けなくし、農薬を分解する力もあるそうです。

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平井先生は、いつも微生物様は宇宙の使者と言われ、思いが通じると言われます。私も微生物製品を扱わして頂く中、実感しています。あるサイトで、宇宙科学と全学問を究めた大天才・南方熊楠(みなかたくまぐす)の言葉を見つけましたのでご参考まで。

【 善玉菌は、神の代理 】

学問を突き詰めた南方熊楠が到達した最後の研究は、粘菌と神社の保護運動でした。
熊楠は菌のフラクタル(不規則に見える中の絶対的な法則性)な”動き”の中に神を見ていたのです。

人間も人生も、自然界をも陰で支配するのは、粘菌(ねんきん)という善玉菌であること。
菌には、心の思いが反射するということ。
体内で善玉菌を育てる最善の方法は、森を持つ神社に感謝を捧げることが最短であることを熊楠は示唆しました。(神社保護の活動のために、昭和天皇に愛された熊楠は逮捕されています)

*下手な人間界レベルの科学神話に惑わされてはならないことを、有数の科学者であった南方熊楠先生が声を発しておられます。

◎昔の日本食は、発酵食品が多かったのです。味噌・漬物・どぶろく・納豆・醤油・干し柿・・等、腸に優しい善玉菌の食品がメインでした。特に味噌は重要です。昔の飛脚は、現代のフルマラソンの距離の1・5倍以上を普通に毎日こなしていたように、持久力にも関係しています。

多種多様なミネラルを食べている微生物の大群は、我々人間の生命基盤であることをもう一度冷静に考えてみてはどうでしょう。腸内微生物ばかりでなく、食料生産地のあらゆるところで、ミネラル微量要素微粉、粉炭(活性炭)で、放射能を鎮めつつ、生命力が強い野菜を自信をもって大量に生産し、食しましょう!!

*炭素(炭)は他の原子を集める力があり、炭の小さな穴がさまざまな物質を吸着します。

◎炭を微粉砕して長期熟成堆肥(上等なら1gに2~3億個の微生物が存在する)と混合して、畑に平均1000m2当り500kgほど散布すると、人間など生物群が生活するのに厄介な素因を、そうでない生命維持因子を育てるために撃退させる方向に働く。これは宇宙生命の働きで、何も不思議な奇跡なのではありません。

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平井先生は、自分の遺伝子の力を信じる事の大切さを言われます。
微生物さんや、自分の遺伝子、自然の恵みに感謝して生きる事は、免疫力も上がります。

「放射能はニコニコしてる人には何にもできないけど、クヨクヨしてる人には悪さをする」
ある文章で、こんな言葉も見つけました。

「放射線と遺伝子(すべての根本)の関係」と、「放射線による治療」を研究されている方の言葉を紹介された文章もありました。(机上だけではなく、大学病院においても多くの患者さんの実例を研究されています。)

 1.自分の「遺伝子」(先祖たちの流れ)を信じてください。
 2.あなたの遺伝子は、すでに完璧な“お守り”なんです。
 3.恐れずにニコニコしていれば大丈夫です。

自然の力は、私たちには想像が及ばない不思議な力があります。
菜の花、ひまわりは土中の放射能を早く無毒化する作用が強いと言われます。炭の微粉と微生物を鋤きこんだ土地で、菜の花を育て、種はガソリンに代わるBDF(バイオ燃料)として活躍しますので一石二鳥です。
因みに、廃食油を自分で精製して地球一周された山田周生さんが、日本一周の途中、岩手で地震が起こりました。滞在先の花巻から釜石まで、ガソリンが無いため支援の手が届かない地域へ、何度も支援物資を運んで救援活動されています。BDFの素晴らしさです。

「放射線」「放射能」=「悪害」と思いがちですが、放射線は自然界に存在するもの、温泉や医療、治療などで利用するものでもあります。が、使い方を誤れば滅びます。地上に生えているものは、神様が使いなさいと与えて下さったものだけれど、地中深く埋まっているものはそっとしておかなくてはいけないとも言われます。石油・原子力に頼らない暮しの創造を通して復興してゆけますように願っています。
生かされてあることに感謝しつつ、祈りを込めて・・・

2011.3.29 文責Eco-Branch 鶴田紀子



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