寄せる言葉 of うつくしま

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from 飯館村
放射能汚染を超えて ・・・うつくしま福島・復幸プロジェクト発足に向けて                

11年6月20日 小林麻里

昨日、一週間ぶりに飯舘村に帰りました。閉め切ってあった家中の窓を開け放ち、居間のソファーに座ると、さわやかな風が緑滴る森を渡って吹いてきて、「あーあ、ここはなんて気持ちがいいんだろう!」と今更ながら思い、ついうっかり放射能に汚染されていることを忘れてしまいます。
蛙の大合唱が聞こえてきたので、田んぼを見に行くと、ようやく一番上の田んぼいっぱいに水が溜まっていて、蛙たちは大喜び。一匹だけですが、悠々と飛ぶオニヤンマにも出会いました。

今年は米作りはもちろんやっていないのですが、蛙や蛍たちのために水を溜めて、「田んぼビオトープ」にすることにしました。ところが梅雨入りが遅れていてまとまった雨がほとんど降らず、なかなか水が溜まらず困っていました。田んぼをいっしょにやってきた仲間が来ないので、水源の掃除ができないせいもあります。一番上の田んぼに2週間以上かけてやっと水を入れることができました。2段目、3段目の田んぼにも水が行くように調整してきたので、あと10日もすれば蛍たちが乱舞することでしょう。楽しみです。家の裏の湧き水の中では無数の山椒魚の赤ちゃんが生まれて元気よく泳ぎ回っています。
「私が留守にしている間も、みんな、みんなちゃんと生きていてくれてありがとう!!」
 心の中で叫びました。
放射能に汚染されてしまったこの土地で、小さな生き物たちは逃げもせず、戦いもせず、あきらめもせずに、いつもと変わらない日々を生きています。ここに帰って来ると、ついうっかり放射能に汚染されていることを忘れてしまうのは、変わらない自然の営みの中に自分も包み込まれていくような安心感があるからなのではないでしょうか・・・。

放射能によって生態系に悪影響が出ることが危惧されます。私には実感はありませんが、蝶やミツバチが少なくなった、トンボもいないという話しも聞きます。もうすでに始まっているのかもしれません・・・
生き物たちは誰に文句を言うこともなく滅びて行くのです。これまではそうでした。これからも人間だけが生き延びて、生き物たちだけが静かに滅びていくのでしょうか・・・人間が生き延びることだけを考えて、放射能を除去するために自然を破壊するようなことをしたら、結局は人間も滅びることになると、この場所で蛙たちの合唱を聴いていると強く思います。

「みんな、ごめんね。もうこれ以上汚さないからね。」心に誓いました。

そのために、自然が自らを、自らの力で癒していく過程に寄り添いながら、人間にどんな手伝いできるのか探っていきたいと考えています。
だから、「除染」という言葉も使いたくありません。放射能汚染を超えていくためには、“取り除く”ではなくて、“包み込む”ような発想が必要なのではないのかと、科学が苦手な私は、何の根拠もなく考えています。

 また、このプロジェクトでは、傷ついた自然の再生だけでなく、傷ついた人の心の再生も視野に入れた活動をしていきたいと考えているのですが、そのためには、深い思想、精神的支柱を持って活動する必要があるのではないでしょうか。
 ですから、科学の分野の方だけではなく、様々な分野の方に参加して頂きたいと願っています。

いつの日か多くのみなさんと、
我が家の田んぼビオトープで、
蛍狩りができる日が来ることを祈りつつ・・・    

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from 郡山  2011.07
FUKUSHIMA発~被爆も肥毒も浄化して!

佐藤喜一 有限会社けるぷ農場

福島原発の爆発そして放射性物質の拡散を知るまでは、僕の心の中に「被爆」という文字は丸っきりなかった。怒りしか生れない情報の海の中で、有難いご縁を数多く頂戴し、自然体で受止めてみると、僕ら自身は被害者であるけれども、反対!と意思表示もせず原発の電気を使い楽しんできたという点では加害者であることに気づかされた。そして自然の一員として自然に感謝して、心も体も浄化することを忘れてきたことが根にあると思う。

震災そして原発の爆発から3ヶ月が経った。世界のFUKUSHIMAに暮らす僕らは、大きなチャンスを頂いたと思う。放射性物質からの土壌浄化だけが問題ではない!農薬や化学肥料、除草剤、添加物、厩肥も堆肥も自然の許容量を遥かに超える量を投入し、土は冷たく硬く、過剰養分なのに栄養失調な状態になっている。自然は元に戻ろうと微生物や菌や虫、草を生やそうとするのに、人間の勝手な思い込みでクスリに解決策を求めてきた。

土壌を浄化し、鶏たちの飼料にもなってくれる大麦が、収穫を目前に黄金に輝き風に揺れている。堆肥も厩肥も使用せず、無肥料無農薬そして自家採種の自然栽培に取組んでいるが、その麦が、もしかしたら放射性物質からも土壌を守ってくれるかもしれない。自然に生えている草たちが放射能を鎮めてくれる微生物を集めてくれるかもしれないと思う。

そんな思いで僕は、自然栽培の米と天然菌で仕込んだ味噌、自然の塩に守られ、砂糖と動物性食品を極力摂らないことで、排泄能力と修復能力を高めながら、ニコニコしながら放射能と向き合っている。農場は放射線量が低い(郡山の中では!)が、自宅は避難を真面目に考える程度の線量区域にある。悩ましい環境のなかで試験を始めた。草を醗酵させたら放射性物質が落ち着いてくれるんじゃないか!という願いに近い思いだ。草をジュースにして、砂糖をいれて醗酵させてみる。温かいこともあり2日もすると醗酵始めた。3日目に草のみジュースは0.51μsv、草醗酵ジュースは0.31。8日目には草のみ0.41、草醗酵0.22。醗酵することは素晴らしい力を発揮するが、もしかしたら草だけをサイロにしても微生物や菌、酵素が活躍して、放射性物質を鎮めて僕らが住みやすい環境に戻してくれるのでないか!と期待がふくらむ。

土壌を浄化し、体を浄化する。すると自然が喜んでくれるし、僕らの心も喜べるようになる。そのために自然を尊重し、自然に学ばせてもらう。そして自然に順応する。だから月を楽しみながら、種まきや収穫、種取りの時期に農をさせていただく。山に触れ、水を思い、山の恵みも楽しませていただく。やっぱり心のゆとりを大事にしたいと思う。

喜びあふれるFUKUSHIMAのまちが世界中の光になることを心に、自然と向き合って体も心も喜ぶ食と農そして生き方を学ぶ場を計画しています。

Eco-Branch通信「ゆっくりずむ」Beな人より
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from 名古屋
~はじめの一歩によせて~


3月11日以降、被災した訳でもないのに、茫然とした日が続きました。あまりに多くのいのち、ものが瞬時に失われ、被災された方々の無念さを思うと、悼む気持ちを口にすることさえ憚られ、まして、文字にすることもできず、祈るばかりでした。
そして起こった福島原発事故は、別の重さがありました。処理の方法が分からないものが地震国にどんどん作られることに危うさを感じながら、その豊かさを享受していたことに払われるつけの大きさ・重さ。住み慣れた土地を離れなければいけない方々に対する申し訳なさ、どうすれば良いのか、何ができるのか…、あまりに非力であることに立ちすくむ気持ちでした。

郡山の佐藤喜一さんとお目にかかったのは、そろそろ動こうと思いかけた頃でした。
「僕ら自身は被害者であるけれど、反対!と意思表示もせず原発の電気を使い楽しんできたという点では加害者であり、自然の一員として自然に感謝して、心も体も浄化することを忘れてきたことが根にあると思う。放射性物質からの土壌浄化だけが問題ではない。農薬や化学肥料、除草剤、添加物、厩肥や堆肥で肥毒した土地を浄化したい」とのお話。
古い友人である飯館村の小林麻里さんの、「放射能を除去するために自然を破壊するようなことをしたら、結局は人間も滅びることになると、この場所で蛙たちの合唱を聴いていると強く思います。もうこれ以上汚さない。自然が自らを、自らの力で癒していく過程に寄り添いながら、人間にどんな手伝いできるのか探っていきたい…」という気持。
それらに応えたい、自然と共に生きるとはどうあることか見つめつつ、村を離れざるを得ない方々が、村に帰り、生きられるよう、大地を浄化するお手伝いがしたいと思いました。

そんな折、友人の戸上さんが仲間と福島へ行き、麻里さん、佐藤さんと会われたことから、いろいろな事が具体化してきました。
地球にいのちができて45億年。25億年は放射能だらけだった中を、ミネラルとともに生き続けている微生物。科学では解決の糸口の見えない放射能で汚染された大地の浄化ですが、微生物様には可能性があると微生物研究者の平井孝志先生に伺い、微生物、ミネラル、竹、炭といった自然の力を借りて取り組みもうと、仲間とともに「うつくしま福島復幸プロジェクト」を立ち上げました。

戸上さんは、「子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク」の方々ともつながり、福島で複眼的に活動しておられます。今迄支援者として学んできたことの全ては、この為にあったと思われるほど情熱を傾けておられます。定年退職後、竹と関わってこられた根本さんは、原発の町、大熊町が生まれ育った故郷。浄化にかける思いは人一倍です。若い人たちや、リタイアした人、さまざまな年代・職種の人達が思いを共有し、資金が集まるのを待たず、できることから試そうと郡山で浄化実験を始めました。

私たちは、知らず知らず、いのちの本質からかけ離れた暮らしを続けてきました。今回のことが、何を引き受けるのか、と生き方や心のあり方を深く問いかけてきます。
大地の浄化のみならず、心のケア、コミュニティ再生等々、必要とされる事は山のようにありますが、哲学者のアービン・ラズロー博士の言葉が胸に響きます。「本来の日本は自然と共にあり、協調や協力を重んじてきた。和の精神とテクノロジーを融合し、最新の科学、最新の知識と伝統的価値観を併せ持つ新しい文明を開く役割がある」

どうぞ未来に投志して頂けませんでしょうか。

お金だけでなく、智恵も、力も、できることを出しあって、生きてはいても、生きてゆけない思いでおられる人に寄り添い、支援しあい、生きる勇気・希望を与えあいながらいのちがまっとうされる社会にしたいと切に願っています。

FUKUSHIMAのまちがいつか喜びあふれる世界中の光になることを心に、一歩一歩進んでゆきたいと願っています。

Eco-Branch  鶴田 紀子
地球の笑顔プロジェクト一同

う・ふ・ふプロジェクト

福島が福の島となる日を
願って活動しています





















*バイオディーゼルの山田周生さん
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*被災地のローソクになろう
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*生きていく場を考えよう
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までいな村の過ぎし日のひとこま